Eres mi única ESTRELLA brillante

エストレヤとオートバイライフ(静岡-徳島-沖縄)

『オートバイ・ライフ』(斎藤純/文春新書)

 

ヒトとオートバイとの融合と調和。つまりは精神とメカニズムの融合と調和。
まさにいつもバイクに乗っているときに感じる感覚を、この本で改めて言語化されて、なるほど、そうだよな、と思う。


全編を通して示唆に富み、いまだ古臭くならず、また説教臭くもならないところに魅力を感じる。


何故に我々はかようなバランスの悪い、不安定な乗り物に跨り化石燃料排気ガスに変え、大気を汚しながら旅に出るのか。
その答え、その理由が朧げながら本書を通して見えてくるような気もするし、或いは余計に謎に包まれるような気もする。


まあそれはひと次第。


だからなのかもしれないが、前輪が2つ或いは後輪が3つになってしっかり安定して左右に倒れることのない乗り物には全く興味は無いし、ましてや股の下で燃焼を繰り返す内燃機関ではなく、電気で動くようなものになんの魅力も感じない。

 


斎藤純氏の著作を読むと、本の中で紹介されている数々の書籍を読みたくなるのだけれど、いつものことながらその殆どが電子書籍化されておらず、それどころか今では品切れ、絶版の憂き目にあっておりほぞをかむ思い。


まあ、この本、『オートバイ・ライフ』自体も電子化されていないので、先日ブックオフでようやく見つけたわけだけど、久しぶりに紙の書籍を読むと、ページがあっけなくはずれてきて(ページを折り返して読むという自分の読み方にも問題があるにせよ)、あれ?こんなに新書って弱い造りの装丁だっけ?とびっくりした。
文春新書だけなのかもしれんが。いずれにせよ、そういう意味でも、およそこの世の活字が印刷されてあるもの全ては、電子化されて然るべき。